人間関係にも「信頼の残高」があると気づいた出来事。アメリカ共同生活

最近、クラッシュパッドで3回目の締め出しを経験しました。クラッシュパッドとは、格安の共同生活用アパートのことを言います。客室乗務員やパイロットが利用しており、遠くから通勤している人が主に使っています。私も利用していて、とてもありがたい存在です。

 

でもこのクラッシュパッドでトラブル発生。そのときの話です。去年ドアが開かなくて中にはいれず、惨めな思いをしたことが2回あり、さらに今年になって3回目が起きました。

 

3回目のときは怒りを通りこして呆れた

この日は仕事でイレギュラーが発生し、夜中にアパート(クラッシュパッド)に帰ってきました。

 

クタクタ、明日も仕事。一刻もはやくアパートのベッドで寝たい。

 

ピピピピ。

 

入口のドアはマニュアルキーではなく、デジタル式で暗証番号を入力すると解錠されるタイプです。

 

あれ?ロック解除されない。まさか・・

 

また開かないの????!!

 

頭に血が上りました。夜中の12時回ってたので、オーナーは寝ているかとは思ったのですが、彼女と同居人にもグループチャットを送信。

 

もちろん反応なし。

 

こうなったらドアベルを鳴らそう。

 

反応なし。

 

しょうがないと思い、最後の手段で電話をかけたのですが、応答なし。

 

・・・・

 

終わった・・

 

 

じゃあ今からホテル探す?車で2時間運転して自宅に帰る?でも明日も仕事だからまた戻ってこなくちゃだよ?そもそも自宅の鍵はクラッシュパッドの別のバッグの中だ(泣)と疲労で脳がスローになりながら考えて結局、自分の車で仮眠とることにしました。

 

でも眠れなくて。

 

自分の車の中で夜明けを待っている間、色々な気持ちが交差しました。

 

・今回で締め出しは3回目

・夜中に車で仮眠は安全じゃない

・なんで電話にも出ないの?緊急事態だよね?

・車の窓をあけててもめちゃくちゃ暑い、蚊がうるさい

・そもそもこれがクラッシュパッドなのかも。ここを選んでいる自分に責任があるのかも

・とにかく心身ともに疲れた

・ホテルに行ってあとからお金請求する?

・この件でオーナーと気まずくなるな

・だからといってまたいい人ぶるの?

・2回目に締め出されたとき、また同じこと起きたら出るって自分と約束したよね?

 

朝の5時ころオーナーが起きて電話が繋がったころには、

 

もうこのクラッシュパッド出よう

 

そう決めていました。

 

気持ちの変化

でも数日経つと、不思議なことに気持ちは変わってきました。

 

・オーナーは悪い人じゃない。むしろ優しい人柄(ときどきご飯を作ってくれる)
・個室で500ドルは安い
・締め出されたが新しい鍵にすぐ交換してくれた

・マニュアルキーももらった
・出るのは悪いかな

・条件は良いんだから割り切って住めばいいのでは?

 

気づけば、「出る」と決めたはずなのに迷っていました。気持ちが落ち着いたというのもあるのかもしれません。

 

そこで私は、自分に質問しました。

 

私は何に一番傷ついたんだろう?

 

考えてみると、鍵そのものではありませんでした。

 

私が一番つらかったのは、「困った時に頼れると思っていた人を頼れなかったこと」

 

でした。

 

夜中に締め出され、電話もつながらず、ドアベルを鳴らしても起きない。結局、車で朝まで過ごさなければならなかった。

 

その出来事が、私の中で「安心して帰れる場所」という感覚を変えてしまいました。

 

自分の基準で選ぶー決断の仕方

私は今回、「信頼には残高がある」ということを実感しました。

 

1回目は許せました。

2回目も許せました。

 

1回目にドアが開かずにはいれなかったときは、中にオーナーがいたんです。だから中から開けてもらえて問題なかった。ただ、ドアのセキュリティを強化したらしく、夜8時以降に帰ってくるときはグループチャットに連絡するという方向になったとこのとき聞かされました。先に言えよ・・と知らされなかったことに不信感は抱きました。でも今までのオーナーとの関係や、もう一人の同居人のMちゃんに対して信頼があったので、このときのことは仕方ないかと流せました。

 

そのすぐあとに2回目の締め出しが起きました。

 

このときは、帰宅が遅くなりそうですと8時すぎくらいにグループチャットしたのに誰からも返事なし。クラッシュパッドのドアが開かず、2人に電話したりドアベルをならしたりしたけど、誰もでず。夜中に寝ていたMちゃんがたまたま起きたときには(彼女は基本早寝早起きです)、私は怒り狂いながら車で自宅に向かっていました。オーナーはこのとき旅行中でアパートにはいませんでした。

 

このときはかなり惨めさを感じ、怒って自分の気持ちを2人にぶつけてしまいました。普段、そんなにクラッシュパッドを利用してないのに、利用したいときに使えないってなに?そのときは今すぐにでもこのクラッシュパッドを出ていきたいと内心は大激怒でした。でも2人からお詫びがありました。だから自分の気持ちを吐き出して、そうしたらもう水に流そうと決めました。それはそれまでのオーナーの親切や優しさという”信頼の残高”があったからです。

 

でも今回の3回目で、その残高はほとんどなくなりました(怒っているというより、諦めにちかい感情というのかな。だからオーナーに怒りをぶつけたとかはないです)。

 

これは「相手が悪い」という話ではありません。誰でも失敗はします。大事なのは、自分がその環境で安心して暮らせるかどうかです。

 

 

今回の出来事で、私は決断の仕方も変わりました。

 

以前の私は、

 

・相手はどう思うかな
・断ったら悪いかな

 

を先に考えていました。

 

でも今回は、順番を変えました。

 

①まず自分の本音を聞く。自分の本音はなんなのか?どう思ったのか?

②次に冷静に事実を整理する。

③自分が大切にしたい価値観で決める。

 

 

今回でいえば、その価値観とは、

 

安心して生活できること

 

人は感情だけで決断すると後悔することがあります。でも、自分の感情を無視しても後悔します。今回の私でいえば、

 

本音はもうこのクラッシュパッドは出たい。鍵は新しく交換してもらったし、マニュアルキーもある。オーナーはサイレントモードではなく、どんなときも電話に出るよう設定を変更した。ドアが開かないというトラブルはもう起こらない可能性の方が高い。でも別のトラブルが起こるかもしれない。安心して住めない。

 

だから私は、

 

自分の本音を聞き、事実を見て、自分の基準で決める

 

これが今の私の決断のルールになりました。自分との約束もあります。だから約束どおりこのクラッシュパッドは出るつもりです。

 

今回の出来事は決して楽しい経験ではありませんでした。でも、「私は何を大切にして生きていきたいのか」を考えるきっかけにはなりました。自分との約束も破りたくない。それでも最後まで出ていくかどうか気持ちは揺れたけど、友達に言われて腑に落ちたのは、

 

自分との約束を軽く見ないで。その約束は、怒って作ったものじゃない。3回の経験を経て、『私はここまでなら受け入れる。でもここを超えたら自分を守る』と決めた境界線なの。その境界線を守ることは、誰かを傷つけることではなく、自分を大切にすることだよ。

 

ほんとそうだなって。それを知っただけでもこの経験には意味があったのだと思います。

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