飛行機の【怖い揺れ】はコレで完全克服!酔い止め必須の元ヘタレCAが伝える対策

飛行機が怖い、揺れが恐ろしい。そう思われる方多いと思います。私は飛行機が大好きで航空会社に入ったのですが、それでも入社以前は飛行機が大きく揺れた時は怖いと思うことがありましたし、変な想像を勝手に膨らませて余計に恐ろしいと感じてしまったことが何度かあります。

 

でも航空会社で仕事をするようになり、知識を学んだり経験を積むことで飛行機って安全なんだなと強く思う様になったので、今回は飛行機が怖いという感情が少しでも減るようになればと思います。

 

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飛行機が事故に遭う確率

いきなりそんな怖い話しないでくれよ、と思われたらすみません。数字なんか出されたらもっとこわくなっちゃうよと感じるかもしれませんが、私は数字を見ることで逆に安心しました。よく言われる話ですが、飛行機は車より安全な乗り物です。

 

アメリカでの例を出すと、車だと10万人いたらそのうち約11人が事故で亡くなる確率です。一方飛行機で言うと、2015年はアクシデントは発生したのですが、死者はゼロで、これを計算すると10万フライト時間に0.155回事故が起こる確率になります。ベテラン機長が飛行2万時間達成とお祝いされたりするのですが(2万時間達成は稀です)、それと比較すると10万時間て途方もない時間です。

 

距離で言うと、100万マイル飛んでアクシデントは0.0035の確率しかありません。100万マイルってキロにすると160万キロくらいですが、いったいどのくらいかというと地球から月までが38万キロなのでその距離の約4倍です。それほど飛んでも、事故が起こる確率って1パーセントもないのですね。

 

参考記事: https://fortune.com/2017/07/20/are-airplanes-safer-than-cars/

 

とにかく確率的にはとても低いということが言いたいのですが、もっとわかりやすく言うとキャビンアテンダントとして毎日飛行機に乗り続けても、生きているうちに事故に遭う可能性はかなり低いという事です。といいますかほぼゼロです。確率が低くてびっくりするような数字です。なので一般の方は航空会社の社員ほどは飛行機に乗らないと思うので、事故に遭う確率はもっと低いです。考えられないくらいビックリする安全さです。

 

日本の大手航空会社は保有機材300機くらいあって(JAL 235機、ANA304機)毎日何便も飛行機を飛ばしてますが、直近では大きな事故起きていません。

 

アメリカでは大手各社が1000機近く保有していて(アメリカン940機、ユナイテッド776機、デルタ910機、サウスウェスト752機)、半端ないほどの数が上空を飛び回っているわけですが、こんなに毎日相当数の飛行機が飛んでいても大きな事故ってないわけですから、いかに確率が低いのかというのは実感します。

 

飛行機の翼は想像以上に強いです

座席の窓から飛行機の翼がしなっているのが見えて怖い、と思う方もいるかもしれません。

 

でもこれは正常です。飛行機が世に出回る前に耐久テストをこれでもか!というほど行っていて、翼はもともとかなり曲がるように出来ています。5.2mくらいまでしなって曲がっても大丈夫です。

 

翼のテストだけではなくて、お客様を乗せて飛行するまでにも色々な耐久テストをしてますが、飛行前の整備ももちろん念入りですし、それ以外にも定期的に工場へ行って整備されたりもします。

 

エアバスの翼のテストです。見ることで安心できると思いますので、気になる方は見て下さい。↓

wing test

(出典:Insider)

 

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航空会社の取り組み

昔は私も怖いと思っていた揺れですが、航空会社に入って航空機はそうそう落ちないことを学びましたし、今は大概の揺れでは全然動じないです。

 

まずそもそも簡単にパイロットになれないですし、なった後もものすごい勉強したり訓練していて、そういった人達が操縦桿握っていると知ってからは彼らへの信頼度がめちゃくちゃ高くなっているので、これはそう簡単に落ちないぞっていう安心感があります。

 

キャビンクルーも同じで、笑顔で丁寧なサービスしながら機内の安全にめちゃくちゃ目を光らせています。

 

例えばいつもと違う音、振動、匂いなどがあったらどんな小さなことでも整備士や機長にすぐ報告してますし、五感を働かせながら接客しています。お客様に体調不良の方はいないかとか、怪しい行動している人はいないか、とかそういったこともニコニコしながら常に見てます。もちろん整備士もそういった報告を大したことないとは思わずに、必ず確認しています。

 

地上ではディスパッチャーや管制官にも見守られてますし、整備士も地上の係員も、出発したら終わり、では無くてちゃんと到着地空港に必要事項を引き継いでいて、到着地では無事に飛行機がやってくるのを待ってるんですね。受け入れ万全なんです。

 

飛行機は一人で飛んでいる訳ではないし、安全最優先で社員が全力で取り組んでいるのを知ってるので、飛行機が怖いと思うことはほどんどありません。

 

それでも飛行機が怖いなら・・

とは言ってもやっぱり飛行機怖いと思うかもしれません。

 

搭乗に不安があるなら、チェックインの際に申告して座席のリクエストをしたり、機内に乗ってからでもいいので客室乗務員に申告するのも手です。飛行機が怖いというお客様は結構多いのでキャビンアテンダントは対応の仕方なども知っていますし、声をかけてくれたり、気にかけてくれたりしてくれると思います。

 

申告をしたくない場合はCAの座席近くとか、化粧室の近くに座るなど気持ち的にラクになるのかもしれません。CAは非常口付近に着席します。可能であればですが一人で乗らない様にするのも良いと思います。

 

キャビンでリラックスできるように、衣服はタイトのものではなく余裕があって緩めでラクになるものがいいと思います。腰回りが締まるようなタイトなパンツではなく、普段から着慣れたものなどがいいです。上空は気圧が異なり、足がむくみやすいですので、靴を脱いでしまうのもいいですね。

 

あと水分を取ることで落ち着きます。何を飲むかというと1番はやっぱりお水です。温かいお茶とかも落ち着くと思います。ドリンクサービス以外の時でもCAに飲み物のリクエストして大丈夫ですし、何回も頼んで大丈夫なので気軽に声をかけてみてください。飛行機や揺れが怖いのであればアルコールはお勧めしません。

 

飛行機が怖いとは違うのですが、揺れて酔ってしまうという方は酔い止めを服用すると眠くなってよいです。

 

実はここだけの話なのですが、訓練生として初めて乗務した時飛行機酔いしました。後ろ向きに着席していたことが一番大きい理由なのですが、初期の頃は酔い止め飲んで乗務してましたね。

 

でも揺れにすぐに慣れて服用しなくなりましたし、その後はどんな揺れでも酔わなくなりました。慣れによって揺れに酔わなくなったり、怖くなくなったりというのもあると思うので、ちょっとずつ慣らしてていく、という方法も良いかもしれません。

 

尚、飛行機の前方と後方で揺れ方が全然違います。揺れるのは後方で、比較的揺れが小さいのは前方になります。

 

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最後に

少しは怖さが和らぎましたか?

 

飛行機が大きく揺れても大丈夫ですし、事故に遭う確率はほぼほぼないので安心して乗って頂ければと思います。ただし、シートベルトは常時着用をお願いします。天候が悪い時は気流の影響を受けて揺れやすいですし、晴天で快適なフライトを予想している時でも揺れる時はあります。

 

恐怖を感じたり具合が悪くなったら空港の係員に言っていいですし、いつでも客室乗務員に声をかけて大丈夫です。CAサイドでも少しでもお客様の体調に気づくようキャビンを歩いて出来る限りのことをしてくれると思います。

 

少しでも不安が和らぐことを願っています。

 

 

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