なぜアメリカでアメフトはこんなに人気なの?NFLが超熱狂する理由
アメリカで最も人気なスポーツ、アメリカンフットボール。野球よりアメフトが断トツの人気だという事は、アメリカで生活するまで知らず、驚いたことの1つです。
私は未だにルールがわからない部分がありますし、防具とかかぶって大変じゃないのかな?と思う所もあるのですが、なぜここまで人気なのか調べてみました。
アメリカでの4大スポーツと言えば、
■アメリカンフットボール
■野球
■バスケットボール
■アイスホッケー
で、このあとにサッカーが入ります。
お隣のメキシコではサッカーが人気ですし、メキシコからの移民が多いので、いずれはサッカーがアイスホッケー抜いて行くということもありますし、人気で見て行くとサッカーが既に上になっているかもしれませんが、歳入で見ると以下の通りです。
【それぞれのプロスポーツの歳入 出典:https://www.foxnews.com/】
アメフトのレギュラシーズンは各チーム16試合しか行わないのにこの歳入なので、いかに人気かというのがわかるかと思います。(メジャーリーグのレギュラーシーズンは162試合、NBAは82試合、ナショナルホッケーリーグは82試合)
NFLの優勝決定戦であるスーパーボール観戦のチケットの値段を調べたら「4500ドルから」となっていて、良い席は10000ドル(単純計算で100万円)超えのものがありました。
これにホテル代とか航空券代、食事代とか含めたら一人10000ドル近くかそれ以上になるのは驚きですね。私だったらその分違う所に使いたいと思ってしまいますが、それでもチケット買って見に行く熱烈なアメフトファンがたくさんいます。
スーパーボールの視聴率は年々減少気味なのですが、2019年はそれでも41.1パーセントで、98.2ミリオン(9820万人)が観戦したそうです。
視聴率は下がっても、スーパーボールのテレビのコマーシャルの代金は上がり続けており、30秒で5.25ミリオンドル(5億2500万円)ですって!超高額でも企業はお金払ってCM流すって凄いですねえ。ある意味スーパーボールで流れるコマーシャルもショーみたいなものですよね。
日本だと人気なのは野球やサッカーで、アメフトはマイナースポーツな印象がありますよね。
メージャーリーグやNBAには日本人選手がいるので、ニュースで選手の活躍等が流れてきますが、NFLには日本人がいないからか、話題にもなりません。選手に日本人がいない(ハードルが高い)のはやっぱり体格の差が大きいんでしょうね。
スポンサードリンク
■激しいスポーツだから
アメフトがアメリカで人気なのは、まずコンタクトスポーツが面白いから、体を張っているのが面白いからというのがあります。選手たちは縦にも横にも大きいし、筋肉ムキムキの大男もいますし、そういった選手が全力でぶつかり合うのがエキサイティングなのではないかと。
ヘルメットとヘルメットがぶつかる音がテレビ越しでも聞こえる時があって、うわ!闘争が凄いなあって思いますし、体が凄い方向にねじ曲がってもボールを追いかけていったり、敵に思いっきり突っ込んでいくのとかを見ていると、おお!って盛り上がるんですよね。タックルしたり、物凄い勢いでボール持って走ったり、鋭いパスを投げたりと、力とスピードが醍醐味なんだと思う。
■大逆転があり得るから
アメフトは大逆転がありうるから面白いというのもあります。20点くらい離れていても試合がひっくり返るということが起こります。
サッカーは点差が出来てしまうと結果が途中から大体予測できてしまいますよね。野球では逆転があり得ますが、守りの時はどうあがいても点が入れられないルールだし、ピッチャーが試合を左右する部分が大きい気もしますね。
■ルールがわかりやすいから
ルールがわかりやすいからという意見があったのですが、私にとってはアメフトのルールはわかりにくいです。笑
でも、ルールを覚えてアメフトを知っていくと、戦術要素が多いスポーツなんだなということに気づきました。ルール知らないで見ていると体当たりのスポーツだと思ってしまうのですが、かなり頭も使ってるんですね。試合中にやたらと時間が止まりますが、止まるごとにチームで作戦考えているわけです。テレビ見ているとヘッドコーチが作戦表見ながら指示出しているのに気づくと思いますが、作戦は何百という数があるそうです。そんなにあったら表を見ないとわけわかんなくなりますね。選手はちゃんと全部覚えているのかな?
■NFLが公平さを理念としているから
公平さがあるからというのも理由の1つです。微妙なプレイに関してはモニター使ってレビューされるというのもそうなんですが、チームにそこまで格差がないそうです。
その理由は、NFLがチームに力の差が出ない様に工夫をしているからです。
・レベニューシェアリング・・収入をリーグでプールし、所属のチームに均等分配する
・サラリーキャップ・・リーグ収入の割合が選手の総サラリー額として割り当てられる。限度額を超えると罰金やドラフト指名権のはく奪となる
・ウェイバー制ドラフト・・前シーズンの最下位チームから順番に指名
1つのチームにだけにいい選手が集まってしまう状況を作らないというのはとても良いですよね。
■国民に親しみやすい
週末やホリデーシーズンに試合が放送されるので、国民に親しみやすいというのも理由の1つ。
アメフトのシーズンは9月~2月。
試合はその期間中の大概は週末に行われるので、友達と一緒にバーベキューしたりしながらゲームを見たりします。サンクスギビングにも試合があるので、アメフトはその時に家族そろって見るもの、という位置づけになっています。
子供は小さい頃からアメフトを見ていることになるので、選手に憧れてアメフトを始め、女の子はチアガールになるなど、高校から花形スポーツです。金曜は高校、土曜は大学、日曜はプロの試合という感じです。
■アメリカで誕生したスポーツだから
アメフトはアメリカで生まれたスポーツだからというのも理由の1つです。
アメフトはラグビーが元になっているスポーツで、決定的に違うのはボールを前に投げられるところですが、これらを含めてアメリカ人の思考にあったスポーツだから人気なのかなと思いました。
試合数が16と少なく制限されているからすべての試合が重要で、それがいいといっている人もいます。多くの人は自分の好きなチームがあって応援していますが、それが日々の生活を楽しくさせるものでもあると思う。
飛行機での移動の時に機内で試合の中継を見ようとしていたらモニターが壊れていて、応援ユニフォーム着ていた搭乗客から結構ブーイングだったそう。でもそれくらい楽しみにしているということですよね。
■色々な体系の人でも出来るのが良い
リーダーシップを発揮する人、足が速い人、守り専門、キック専門、特別な状況の時だけ出てくる人と、専門的に分かれているスポーツです。それぞれが任務を遂行し協力しチーム力を問われるスポーツだから面白いと言っている人もいます。
基本ルールは4回の攻撃権が与えられており、そのうちに10ヤード以上進むと新たに4回の攻撃権が与えられます。それを繰り返しながら相手チームの陣地を目指します。もし4回のうちに10ヤード以上進めなければ相手チームに攻撃権が移ります。ラグビーと違い、前にパスをすることが出来ます。
■得点
・タッチダウン・・ボールを持って相手のエンドゾーンに入ると6点
・タッチダウンした後のエクストラポイント・・キックを決めれば1点、走ったりパスをしてタッチダウンをしたら2点入る
・フィールドゴール・・タッチダウンは出来そうにないけどキックでなら得点を狙える時にフィールドゴールは選ばれる。キックしたボールがゴールバーの間を通れば3点
・セーフティ・・攻撃側が自陣で相手のディフェンスに止められた時に守備側に2点入る
■試合時間
1クウォーター15分で、4セット。
選手がプレイする時間は合計60分ですが、タイムアウトやハドルを組んで作戦を考えている間は時間が止まっているので、それらを入れると3時間近くになります。
■人数
1チーム11人でプレイですが選手の交代の人数制限なし。オフェンス、ディフェンスや、そのときの状況で使い分けている。
■アメフトの問題点
激しいスポーツなだけに、体に損傷が出ることが多い。例えば脳しんとうなどです。選手生命は短い競技です。
スポンサードリンク
テレビで試合がよく放送されますし、夫がアメフトが大好きなのもあり、知らず知らずのうちに見ていることが多いのですが、そもそも馴染みが無いのでルールを知らない&覚えにくいのもあって長年興味がありませんでした。
でも知ればハマるスポーツだと思います。力と力の押し合いだけじゃなくてボール掴んだ選手が何ヤードも走ることもるし、スピード感もあります。それがとても面白いと思います。
あと、1プレイするたびに試合が止まるのが良いんじゃないかなって私は思います(これが嫌だという人もいますが)。
選手たちは止まる度に作戦考えているのですが、見ているこっちも心の仕切り直しができますし、バスケやホッケー、サッカーの様に選手が常に動いているのとは違った面白さがあります。1プレイ毎に時間は止まるんだけど、試合が始まったら夢中になり続けて見てしまう感じがあります。
あと、攻めの時と守りの時で別れてはいるのですが、タックルされてボール落とすこととか起これば防御中でも点が入るので20~30点差でも何が起こるかわからないし、一瞬で流れが変わったり、ドラマがあるのはいいなと思います。
あとどうでもいい話かもですが、ラスベガスにやってくるレイダースのヘッドコーチ、ジョン・グルーデンのあだ名がチャッキー(怒った顔がホラー映画「チャイルドプレイ」の人形に似ているから)とか、ミネソタバイキングスのいいプレイした時に角笛の音が流れるのとか、シアトル・シーホークスの監督が試合後にロッカールームでノリノリスピーチをする等が私は結構面白くて好きです。
あとグリーンベイのチーズヘッドや、ブロンコのヒヒーン!っていう鳴き声もねw
(左はジョングルーデンで、右はチャッキー。怒った顔はもっと似てます。出典:https://www.washingtonpost.com、ウィキペディア)
※その後、ジョン・グルーデンは不適切発言で辞任しました(実質クビ)。
ミネソタのホーンの音やシアトルのロッカールームでのスピーチはブログに載せられなかったので、気になる人はご自身で見て下さい。
危険なスポーツなので、自分がやりたいとは全く思わないのですが、魅せるスポーツという意味でアメフトはアメリカで大成功を収めているんじゃないかなと思います。
●アメリカ人はオリンピックに興味がない!日本と米国でギャップあり過ぎ
●eスポーツの人気をアメリカで実感!大学で学位取れる事や賞金額に超驚き
●アメリカと日本文化は違いすぎ!現地生活で知った米の習慣・特徴が面白い
●強そうで弱いアメリカのサッカー!スポーツ大国なのに人気ない理由5つ
●アメリカでピックアップトラックが人気な理由。なぜアメ車はでかいの?
アメリカ生活のリアルについてはこちらで書いています↓
ラスベガスについてはこちらでまとめています↓
ラスベガスに来たらグランドキャニオンは観光必須!
アメリカの大自然についてはこちら↓
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。