こんなに違うの?アメリカの民主党と共和党の政策違いをわかりやすく
アメリカの2大政党の民主党と共和党。
どちらの党も国民を助け、国民を幸せに豊かにしようとする政党だというのは同じなのですが、それを行う為の方針・方策が大きく異なっています。
アメリカ国籍が無いと選挙権も無いことになるので、米在住でも私には選挙権がありません。
でも大統領が変わると政策もすぐ変わりますし、アメリカで暮らす上で特に移民問題は自分に降りかかってくる身近な問題でもあるので、政党の大まかな違いを知っておいて損はないと思います。
■政府の役割
民主党
よく言われるのが民主党は「大きな政府」を目指しているという表現。
これは人を助けるのは政府やコミュニティであり、経済や福祉、市場に積極的に介入するべきだ!と言うことです。
消費者を守るには政府の規制が必要、社会的責任もあると考えています。民主党は福祉に手厚く、貧しく弱い人達の味方、革新的、リベラルなどと言われます。
共和党
一方共和党は「アメリカ人は有能なんだから、自由にやった方が良い!政府の規制は出来るだけ少なくしたい!」と考えているので「小さな政府」と言われます。
人を助けるのは個人、教会、グループ等で、政府の規制は市場や資本主義、雇用の促進に邪魔だと考えています。共和党は保守的と言われます。
■税金
民主党
累進課税(収入の多い人が多くの税金を払う)で大企業や金持ちがたくさん払うべき!所得再分配だ!最低賃金を引上げして中間層へは減税。税金を上げることに対して賛成!
共和党
税金は誰に対してもフラットであるべき、上げるべきではない!賃金は市場によって決めるべき。富裕層へは減税だ!増税に反対!
■ヘルスケア
民主党
全員ヘルスケアがあった方がでしょ?メディケア(高齢の人や障害者対象の医療保障)メディケイド(低所得者対象)とか政府の強いサポートがいるっしょ?だからオバマケア支持!
共和党
政府のプログラムよりも企業の方がヘルスケアサービスを効率よく付与できるわ!だからオバマケアは反対!
■移民
民主党
移民、受け入れた方が良くない?だってアメリカ人がやりたくない仕事も移民がやってくれているんだよ。必要書類が無い移民に対しても、国外追放はしないよーん。むしろアメリカ市民権取得への道をオファーするよ!
共和党
移民反対だね。なんでか?移民はアメリカの文化を変えてしまっているんだ!不法移民への民主党の恩赦には反対!違法は出てけ!
■環境問題
民主党
今どきは環境保護でしょ!気候変動やエネルギー問題、そこにお金を投じまっせー、気候変動は経済、更には未来にとっての脅威だからね。クリーンエネルギー大国になることにより、雇用と安全を受けとるぜ!
共和党
地球温暖化は疑問が残る。地球が今温暖化しているのは長い地球の歴史の中の周期に過ぎなくない?米国が持つ豊富でかつ安い資源をフル活用でしょ!
■銃規制
民主党
銃規制に賛成!銃購入の際の身元確認の強化!
共和党
銃規制に反対!悪い奴いっぱいいるから銃の所持は自衛の為に必要!合衆国憲法の修正第2条にも書いてあるじゃない?まあバックに全米ライフル協会いるんだけどね・・。
■人工中絶や同性婚
民主党
人工中絶や同性婚は自分の自由。それは個人の選択だから!
共和党
人工中絶や同性婚には反対。結婚とは男女が一緒になること!
(これは宗教が絡んでいる所が大きいのかなと思います。同性婚はキリストの教えと反しており、話が成り立たないのがあるのだと思います。)
■死刑への考え方
民主党
処罰の仕方として冷酷過ぎる!死刑は犯罪の抑制にはならない!
共和党
死刑は支持!目には目を!
■軍事費用
民主党
費用は抑制していかないとね。無駄遣いはダメ!
共和党
国防費の支出を促進だァー!
■支持層
民主党
移民(アフリカンアメリカン ラテン アジア ユダヤ)、LGBT、女性、労働組合、大都市
共和党
白人、文化や社会的な変化により苦しんでいるキリスト教の保守(モラルな人であるためには神を信じることが必要と考える)、福音主義、大企業、富裕層、田舎
■伝統的に強い州
民主党
カリフォルニア、マサチューセッツ、ニューヨーク
共和党
オクラホマ、カンザス、テキサス
■有名な大統領
民主党
フランクリン・ルーズベルト、ジョン・F・ケネディ、ビル・クリントン、ウッドロウ・ウィルソン、ジミー・カーター、バラク・オバマ
共和党
エイブラハム・リンカーン、テディ・ルーズベルト、ロナルド・レーガン、ジョージ・ブッシュ、リチャード・ニクソン
■各党が最も気になっている争点
民主党
ヘルスケア、地球温暖化、 外交
共和
テロ、移民問題、犯罪
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ちょっとセンシティブな話ですが、調べた中で私が感じたことを述べますと・・
銃に関しては、昔に馬に乗って銃をバキューンと振り回していた時代の感覚が、そのまま現在に繋がっている感じで、乗っていた馬が車になっただけなのかなあと思いました。
日本で言うなら未だに刀を振り回している人がいる、みたいな感覚でしょうか。
そう比較するとちょっと考えらないですよね。銃問題についてはライフル協会の兼ね合いもありますし、かなりの人が所持してますし、陸続きだから禁止してもどこからか入ってきそうだし・・。
米国から銃を完全に無くすというのは実質難しいのではないかと私は思います。
スイスやカナダも銃の所持は合法なのに、よく乱射事件が起こるのはアメリカということは、やっぱり場所によっては治安が悪すぎなんだな・・と感じたりもします。私は実生活で恐怖を感じたことは1度も無いです。でも発砲事件が起こりえるのだという不安は常にあります。
語学学校で両党の政策の違いを簡単に勉強した時、銃規制についてのディスカッションのヒートアップ具合が凄かったです。賛成と反対で女同士のバトルが勃発って感じで、どちらも全く引きませんでした。
私は日本の様に銃を一切無くせばいいのにとその時は思いました。でも銃所持賛成の意見をあんだけ強く主張する人を初めて見たし、自分の身は自分で守るのだという、綺麗ごとではないリアルな現状があるのだなということはわかりました。
なので自分の身は自分で守るとか、やられる前にやるんだ!と思っている人多いと思います。
同性婚について、とあるキリスト教一派の友達と話をしたことがあるのですが、同性婚を認めると自分達の宗教が説いていることと辻褄が合わないので、認められないんだと言っていました。その宗派の中にもゲイがいたりして、破門というような事が起こっているのは私も過去にニュースで見たりしてました。
近年は寛容傾向になっている様ですが、宗派で分裂が起こったりと矛盾が表面化してきているのは確かだと思います。
2020年の民主党の当代表を選ぶ際、ゲイをカミングアウトしているピート候補がいましたが、宗教とも絡んでいるので、そういったマイノリティが大統領になるという道のりはまだ険しいのかなあと感じました。
もっと年月がたてばわかりませんが、今のアメリカだとまだ反対する人も結構多いのでは?と私は思いました。この点に関してはアメリカよりヨーロッパの方が進んでいると感じます。
地球温暖化についてですが、日本人にとっては共和党が主張するような「それはただの地球の周期だ、温暖化じゃない!」と言っているのが信じがたいと思います。私も最初は何言ってるんだ?と思っていました。
でもそれが無知だとかそういう訳ではなく、研究で周期だと主張している人もいるので、そういった根拠から来ている様です。
とは言えそれは建前で、実際はアメリカにある資源を使って行かないと困る人達がいるからじゃないかなあ?と私は思ってしまいます。
選挙というのは誰かがどちらかの政党を選んだとして、自分と反対意見の相手を嫌いになってしまう、というのが傾向としてあるそうです。生き方とか価値観に関わるようなトピックにおいて両党で意見が180度全く違いますから、わからなくもないですよね・・。日本でもそうか。
大統領選は国の政策を選ぶことですし、あくまでも国をよくする為の意見とか議論ということを忘れない様にしたいですね。
私は一票を投じることが出来なければ、文句を言うことも出来ませんが、興味関心から理解へと繋がりますし、両党の違いを知っておいた方がニュースとかでも話がわかりやすいと思います。
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